任意団体「きらりん」(リライト教材による活動)

国語教科書のリライト教材による親子での学習活動

活動

任意団体「きらりん」(リライト教材による活動)

代表者 光元聰江 様

設立の経緯と主な活動内容

2015年4月より活動開始。学校教育の中で、取り残されがちな子どもたちに、言葉の力を育てるお手伝いがしたい。すべての教科の基礎となる国語の力を育てることで、考える力や表現する力を育て、将来社会人として自立していけるよう支援したいとの思いから設立。具体的には、国語教科書の学習が困難な児童生徒(特別支援学級の児童生徒、外国人児童生徒、通常の学級にいる国語の不得意な児童生徒など)と、その親(保護者)を対象に、親子での学習をサポート。その方法として「リライト教材(教科書の表現を子どもの日本語力に合わせてやさしく書き換えた教材)」と教科書を併用し、親子での学習が可能な学習課題を用意する。この活動を通して、保護者が子どもたちの困り感に向き合いながら、丁寧に焦らずゆっくりと子どもを育てていけるよう支援したいと考え、本活動を開始した。

助成事業活動に込めた思い

〜国語教科書のリライト教材による親子での学習活動〜

現在、小中学校では、学習上、課題のある子どもたちにその特性に合わせて様々な活動がなされている。家庭では、こうした学校での活動を定着させるために、保護者として可能な範囲の努力をしているが、親として子どもの学力への不安は大きいのが実情。また家庭で子どもの学びを支える方法が分からず、苛立ちを感じている親も多い。こうした現状を改善するには、子どもの困り感を最も理解している親が、親子学習を通して子どもと向き合い、じっくりと学習に取り組めるよう支援することが大切。教科書とリライト教材とを併用し、国語の学習を親子で行ない、子どもの「考える力と表現する力」を育て、将来自立できるよう支援していくことが本活動の目的である。

活動の具体的内容

国語の教科書での学習に取り組みづらい子どもが、保護者と共に国語の学習に取り組んでいる。具体的には、教科書を理解する手助けとなる「リライト教材」を使って、保護者自らがわが子に教えるスタイル。リライト教材の使用方法や教え方は、教材作成などに通じたスタッフが逐次支援している。教科書とリライト教材を効果的に併用することで、言葉を通して「考える楽しさ」や「感じ取る力」を育てていくことを目指している。加えて、保護者がわが子と向き合いながら、ゆっくりと丁寧に子どもの成長に合わせて子育てをしていくことを目標としている。

●いつ・どこで
毎週土曜日に、各月3回程度活動(長期休暇等には活動休止)。
活動場所は、岡山県ボランティア・NPO活動支援センター「ゆうあいセンター」。

●だれが
小中学校での国語学習に課題のある子どもとその親(保護者)。親子学習が主体だが、支援者は主に教職経験者で、学習活動を支援している。
支援対象人数は親子5組(10名)。

●なにを
国語の教科書とそのリライト教材とを併用し、国語の学習を親子で行なっている。

●なぜ
学習活動に困難を感じている子どもの保護者は、子どもの学力への不安が大きい。しかし、家庭内では子どもの学びを支える方法が分からず、多くの保護者が苛立ちを感じているのが現状。本活動は、子どもの困り感を最も理解している保護者が、親子学習を通して子どもと向き合い、じっくりと学習に取り組む親子活動である。

●どのように
学習目標は「いっぱい考えて、いっぱい話そう!」。子どもの特性・学力に合わせた国語のリライト教材とその学習課題を支援者が作成し、それを使って親子で学習している。

活動の効果、参加者の声

生活を共にしている親子が、共有する生活経験を教材内容と重ね合わせて語り合い、学習を進めるため、教材内容の理解が深まっている。また、「帯学習」として毎回10分程度を発展学習にあてている。例えば、説明文教材や物語文の学習後、それに関連したテーマについて、図鑑などで調べ、親の助けを借りながら得意なこと、好きなことを教材と絡めながら創作している。ちょっと「背伸び」して新しい学習を親子で体験することで、自由な発想を喚起し、子どもたちの自信を醸成している。

「それぞれの子どもの優れたところ、その子らしいところ、その子のやりたいこと、それらを見つけることが一番難しく、しかし、本活動においてはそこが最も重要だったと感じています。そして、そこにヒットした活動ができたとき、子どもたちは輝きます」と感想を話す光元聰江代表。続けて「親のちょっとした支援だけで、子ども自身が工夫し、自分の能力を自ら引き出し、高めました。そこには真剣に取り組む子どもの姿があるだけです。そんな繰り返しが、これまでの4年間を支えてきました」と述べた。

以下は参加した保護者の声から…
「何事にも自信がなく、発表もモジモジ恥ずかしそうにしていた息子が、今は発表することに楽しみを感じ、どうやったらみんなに分かりやすく伝えられるか、自分なりに考えて学習するようになりました」

「きらりんでは、「きらりんマジック」(と私が勝手に呼んでいる)というミラクルなことがしばしば起こるが、発表が苦手な二人(姉妹)が短期間で母の助けなしに発表し、学校でも積極的に手を挙げるまでになっている。これこそが本当にきらりんの魔法だと思う」

「きらりんの先生方に『いつでもここへ戻っておいで、いつでも待ってます』という温かい言葉を掛けていただき、息子の居場所を作っていただけたことに、心から感謝の気持ちでいっぱいです」

最後に。
「きらりん」に来て活動しているときは、親も自分の価値観を押し付けず、冷静にわが子と向き合える時間となっており、こうした対応の仕方は、家庭でも以前と異なった「子どもとの対話」につながっている。これからも、ひとり一人の子どもを、それぞれが「ただひとりの子ども」なのだという当たり前の、しかし忘れがちな目線で見つめながら「じっくり、ゆっくり、子どもの成長を待つ」活動を続けていきたいと考えている。

DATA

設立年月日 2015年4月
代表者名  光元聰江
連絡先
活動場所 〒700-0807 岡山県岡山市北区南方2丁目13-1
Eメール tomiem0201@sky.plala.or.jp

設立経緯

学校教育の中で、取り残されがちな子どもたちに、言葉の力を育てるお手伝いがしたい、すべての教科の基礎となる国語の力を育てることで、考える力や表現する力を育て、将来社会人として自立していけるよう支援したいとの思いから設立。

きらりん「リライト教材による国語学習」活動のご案内(PDF)