福祉助成

一般社団法人「SGSG」

シングルファミリー親子に向けた学習環境・生活基盤整備のための居場所事業

活動
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一般社団法人「SGSG」

代表者 野村泰介(ノムラタイスケ)様

【設立の経緯と主な活動内容】

2017年、「セカンドオピニオンティーチャー」の概念を取り入れた教育サービスを提供する任意団体「野村教育研究所」として設立。2018年2月、1:小・中学生の学習支援と保護者相談、2:高卒資格取得サポート、3:高校生の自主活動支援、4:未来の先生育成、5:シングルファミリー等の女性支援といった5つの事業を教育フィールドの分野で取り組んでいる。

※SGSGとは
School Genossenschaft Social Good−スクール ゲノッセンシャフト ソーシャル グッド の略。S(スクール)、は学校、G(ゲノッセンシャフト)は、社会学用語で「人為的に構成された共同体」という意味、ドイツの法学者オットー・フォン・ギールケによって19世紀中頃から20世紀初頭あたりに提唱された。当法人ではゲノッセンシャフトを「自発的かつ対等に集まる協働集団」と解釈。後半のSG(ソーシャル グッド)は「世の中に良いこと」という意味。SGSGの4文字で「従来の学校と異なり、対等な関係性における学生と教師の協働活動によってソーシャルグッドする」という主旨で活動を続けている。

【助成事業活動に込めた思い】

〜シングルファミリー親子に向けた
学習環境・生活基盤整備のための居場所事業〜
シングルファミリーの子どもたちのために、経済的な格差がストレートに反映される放課後に、勉強だけではなく、多様な人々との出会い、豊かな学びの経験ができる場が必要と考えた。その結果、「居場所」として選んだのが多様な人が集まる「商店街」。そこを基点に塾講師や大学生などを講師に、様々な事情を抱えた子どもたちに学習支援を行なうと同時に、学校とは異なる視点でセカンドオピニオン的に子どもたちの相談に乗り、情報不足・経済的要因による進路選択肢の制約を解消、貧困への連鎖を断ち切る流れにつなげたいと考えた。

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【活動の具体的内容および経過】

経済的理由のため学習塾に通えず、放課後に居場所のないシングルファミリーを対象に常設の学習支援を実施。主に学生スタッフによる宿題の補完を通じ、話し相手となることで、独りになりがちな子どもたちに対面コミュニケーションの機会を提供した。

事業は岡山市北区奉還町に拠点を置く、一般社団法人SGSGを中心に行ない、毎週月曜、火曜、木曜日の16時から19時の時間帯で定期的に実施。また、毎月2回程度、土曜日および日曜日の13時から16時まで、フィールドワーク型のプログラムを行なった。
※稼働日数は144日(2018年5月〜2019年3月)、登録は合計10名(小学生3名、中学生7名)。

具体的な学習支援内容は、学校の宿題の補完、家庭学習の計画作り、中学生の場合は定期テスト対策を行なった。また、NPO法人「eboard」の協力を得て、同法人が開発したeラーニングシステム「eboard」の無償提供を受け、自宅での学習環境を整えた。

また、毎週木曜日には英会話教室の講師を招き、フォニックス手法での英語講座を実施した。事業後半の10月以降には、岡山市のIT企業「インフォポート合同会社」と連携し、ITスキル支援として、プログラミング教室を実施、さらには岡山市内の動画発信プロデューサーと連携し、YouTuber教室を実施した。

土曜、日曜日のフィールドワーク型プログラムでは、以下のことを行なった。
●7月:奉還町商店街の土曜夜市において、かき氷の模擬店を出店。
●10月:岡山市勤労者福祉センターでの「公開哲学カフェ」に参加。
●11月:西日本豪雨被災地である倉敷市真備町で開催された子ども対象の復興イベント「まびっ子秋祭り」に参加、模擬店を出店。

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【活動の成果】

定期的な利用者の中には、1年を通じてほぼ毎回参加する方もいた。また、当初はゲームばかりしていた利用者がゲームではなく、eラーニングの教材を行なう習慣をつけることができた。活動に関しては、その内容と目的が山陽新聞に掲載されたこともあり、見学の問い合わせを多数受けることができた。

【今後の課題と問題点・対応策】

当初、登録者20名程度、毎回平均利用者数5名程度を見込んでいたが、結果は登録者が10名、毎回平均利用者数が1.4名とかなり少ない結果となった。「利用者が1名でも常設の場を開く」ことに意義を見出し、事業を実施したが、数字上の実績を見ると大きく課題を残したと言える。
その要因として、多様なバックグラウンドを抱える対象者を集団指導的な居場所に参加させようとしたことが、対象者の抵抗感につながったと思われる。今後はその辺りを踏まえて、対象者の「個」に沿った指導・対応ができるという部分を広く認知してもらうための広報活動が必要と考えている。当活動は、本当の意味での成果が現れるまでに3年、5年、10年という長いスパンが必要とされるが、この1年の取り組みで撒いた「種」を今後も着実に育んでいきたいと考えている。

DATA

設立年月日 2016年8月
代表者名  野村泰介
連絡先
住所 〒700-0026 岡山県岡山市北区奉還町3-1-30
電話 070-5053-7083
Eメール nomutai@yahoo.co.jp

設立経緯

2016年「セカンドオピニオンティーチャー」の概念を取り入れた教育サービスを提供する任意団体「野村教育研究所」として設立。その後様々な支援事業を教育フィールドで総合的に行うため、一般社団法人に登記。